#02 指しゃぶりをやめさせるにはどうすればいいの?
- 歯のお話
<きりの先生からのお返事>
★ こども自身になぜ指しゃぶりをやめた方が良いのか説明しましょう
「小さいからいくら説明しても理解できないだろう」と思い込むのはあやまりです。シリーズ1より指しゃぶりをやめさせる年齢を考えると子どもなりのレベルに合わせた説明をしてみましょう。
たとえば「指しゃぶりばかりしていると指が大きくはれてしまうよ」とか「歯がガタガタになってかわいい顔にならないよ」というような話でも良いでしょう。
★ こども自身に「やめよう!」という意志を持たせましょう
無理やり「やめなさい」といってもすぐにやめられるとは限りません。指しゃぶりの悪い影響を話した上で子ども本人に指しゃぶりをやめる「意志」があるかどうかをまず「確認」してください。なんとなくでもやめようかなという気配が感じられれば指導を先に進めましょう。
ただはっきりと「やめたくない」という意志表示がある場合はあせらずに子どもの知的な成長を待つため数ヶ月期間をおいて、もう一度子どもと話し合うようにしてみましょう。
★ こどもにやめる意志があるならば次は「お約束」をしましょう
「指しゃぶりはもうやめようね、お約束!」といって「指きり」をしましょう。このときの約束はご両親でもかまいませんが、歯医者の先生など少し離れた立場にある人物の方が有効である場合があります。
きりの歯科クリニックでは指しゃぶりや虫歯が多いなどのご相談があれば必ずお子さんとこの「指きりのお約束」を行っています。
★ お約束が守れたときはほめましょう
指しゃぶりをやめる努力が見られたときはいっぱいほめてあげましょう。ほめることで子どもにやる気を持たせることが大切です。
逆に守れなかった場合は子どもが無意識に指しゃぶりをしているときにしゃぶっていることを自覚させ、しゃぶってはいけない理由をもう一度説明し「やめようね」と励まして再びお約束をしましょう。あまりガミガミ言わず、静かにさとすように言う方が効果的です。根気強く子どもとしっかり向かい合いましょう。
★ シールやカレンダーを使って記録させてみましょう
指しゃぶりしなかった日はカレンダーにシールを貼ったり、花マルを書いて達成感を子どもに感じさせましょう。カレンダーは皆の目に留まる場所に置いて、子どもががんばっていることをほめてあげたり、励ましてあげると効果があがります。
★ 目標は徐々に高くしていきましょう
急にピタリとやめるのはむずかしいことです。最初は「昼間だけ」など子どもの達成できそうな目標に決めて、期間も「まず1週間だけ指しゃぶりしない」を目標に徐々に時間と期間を長くしていきましょう。高すぎると失敗してかえって子どものやる気を失わせてしまいます。
指しゃぶりQ&A
- Q1
指しゃぶりって良くないの?
- A1
3、4歳以上になってもまったく指しゃぶりをやめる気配がなければ「要注意」です。5歳以上でずっと続けていると将来的に「出っ歯」や「前歯にすきまができる」など歯並びに悪影響が現れることが多いのでやめたほうが良いでしょう。
- Q2
指しゃぶりの代わりに「おしゃぶり」を与えるのは良いですか?- A2
指しゃぶりは年齢が大きくなるにつれて両手を動かすようになると自然にやめることが多いのですが、おしゃぶりは指しゃぶり以上にやめさせるのが大変です。歯並びに対する影響についても長期間おしゃぶりを使えば指しゃぶりと同じ悪影響が生じやすいでしょう。またおしゃぶりは子どもの「つばの飲み方」にも悪影響を及ぼしやすいため、遅くとも1歳ごろまでには使用をやめましょう。- Q3
指にからしをぬっても指しゃぶりをやめない・・・。- A3
指にからしをぬっても効果は今ひとつ上がらないことが多いです。これは子どもの気持ちを無視して、無理やりやめさせようとしているところに原因があるようです。またからしなどの刺激物がまちがって目に入ると危険ですのであまりお勧めできる方法とは言えないでしょう。指しゃぶりをやめさせるには上記「指しゃぶりをやめさせるにはどうすればいいの?」を参考にしてみてください。- Q4
指しゃぶりをやめたら他の癖が出てきた・・・。- A4
一時的なものであればあまり心配はいりませんが、何ヶ月も続くようであれば何か心理的な問題があるかもしれません。少し様子を見て小児科医や小児神経科医、臨床心理士などに一度相談してみましょう。 - Q2