#06 親子で歯みがき 仕上げみがきの1・2・3!
- 歯のお話
1. タッチング
まず口の中で何かが触れることに慣れることが大切です。
初めての場合は清潔に洗った人差し指でお子さんのほっぺの裏側、歯や歯ぐきを優しく触れてあげましょう。
2. ブラッシング
ブラッシングの基本は以下の3つです。
- (1) 歯ブラシの毛先を歯の表面にきちんと当てましょう。
- (2) みがく力の入れ具合に気をつけましょう。
- (3) 小さな横ゆれ運動でみがきましょう。
またみがき残しやすくて虫歯になりやすい場所は以下のような箇所です。
- (1) 奥歯のかみ合わせの溝
- (2) 歯と歯の間
- (3) 歯と歯ぐきの境目
楽しく、常にお子さんに声をかけてあげながらみがき残しがないようにみがく順番を決めるなど工夫しても良いでしょう。
3. タイミング
仕上げみがきは1日1回でも大丈夫!大切なのは毎日続けることです。
仕上げみがきだ
アイ・アイ・アイ!
それでは仕上げみがきをやってみましょう!
1. 正座してひざの上にお子さんの頭を乗せてあお向けに寝かせましょう。
2. リズムにのってやってみましょう!
- ア :大きく口を開けて下の奥歯のかむ面と裏側を磨きます。
- イ :少し口を閉じ気味にして下の歯のほっぺた側を磨きます。
- ア :大きく口を開けて上の奥歯のかむ面と裏側を磨きます。
- イ :少し口を閉じ気味にして上の歯のほっぺた側を磨きます。
- ア :上下の前歯の裏側を歯ブラシでかき出すように磨きます。
- イ :上下の糸切り歯あたりのほっぺた側を磨きます。
3. 歯ブラシの動きは【細かく横ゆれ運動】させましょう。
強すぎない程度の適度な力で「歯」に毛先を当てて小刻みに横ゆれのように振動させながら磨きます。
仕上げみがきQ&A
- Q1
正しい仕上げみがきってどういうの?
- A1
みがく姿勢はお子さんの頭を磨く人のひざの上にのせ、あお向けに寝かせます。お子さんの口の中が良く見え、顔をしっかりと保持できるのでお子さんの不意な動きによる怪我を防ぐことができます。
- Q2
仕上げみがきっていつすればいいの?
- A2
理想は夜寝る前ですが、お子さんの機嫌によって夜できない場合は、朝や昼間でもいつでもよいのでなるべく1日1回毎日続けることが大切です。
- Q3
仕上げみがきを嫌がるのはどうすればいいの?
- A3
以下のことを再度チェックしてみてください。
1. 磨く力が強すぎて痛がっていませんか?
2. 使っている歯ブラシはサイズや毛の硬さが合っていますか?
3. 歯ブラシの毛先が歯ぐきやほっぺなど、歯以外の違う所へ当たって痛い思いをさせていませんか?
4. 眠たい時間帯、ぐずっているとき、など仕上げ磨きするタイミングは悪くないですか?
仕上げ磨きの際に「痛い思い」や「不快な思い」を1度経験するとお子さんは仕上げ磨きを嫌がることが多いようです。
先に述べた項目を注意して、焦らずにまずは「歯をみがくことは痛くない、楽しいことなんだ」とお子さんに思ってもらうことが大切です。 - Q4
仕上げみがきって何歳からするの?
- A4
乳歯は生後6ヶ月くらいから生え始まり、3歳ごろでほぼ生えそろいます。
一般的に下の前歯が生えてきます。この時いきなり歯ブラシを使って歯を磨くのではなく、最初のステップ1としてタッチングを始めてみましょう。「タッチング」とは清潔に洗った指で歯や歯ぐきを優しく触れることです。
ステップ2は指先に清潔なガーゼを巻きつけてそっと歯に付いた汚れをなでるように落としてみましょう。
1歳を過ぎて上の前歯が生えてきたらそろそろ乳幼児用の小さな歯ブラシを使ってみがく練習を始めましょう。
この時最初から歯ブラシで完璧に汚れを落とそうと頑張らなくても大丈夫!何事もお子さんとのスキンシップを楽しむことが継続への近道です。 - Q5
仕上げみがきは何歳までするの?
- A5
お子さんがきちんと磨けるようになるまで仕上げ磨きをしてあげることが理想です。あえて年齢の目安をあげるなら8~9歳くらいまできちんとみがけているかチェックしてあげる必要はあるでしょう。ある程度自分でみがけるようになれば、最後にチェックしてみがけていない箇所を仕上げでみがいてあげると良いでしょう。
- Q6
仕上げみがきが特に大事な時期っていつなの?
- A6
6歳になると永久歯が生え始めます。また小学校へ行くようになると子どもの生活スタイルにも変化が生じて、保護者の管理を嫌がったり、甘いお菓子を食べる機会もぐっと増えてくるでしょう。また生えたばかりの歯は未成熟で虫歯になりやすいので特に仕上げ磨きが重要です。
- Q7
仕上げ磨きは歯磨き粉を付けたほうが良いの?
- A7
最初は歯磨き粉を付けないで磨いてください。
歯磨き粉を付けると泡が出るので、どこが磨けていないのか分かりにくくなってしまうからです。
ただし着色を防ぐには歯磨き粉が必要です。できるならば最初に歯磨き粉を付けずに汚れを落とし、その後歯磨き粉を付けてさらに仕上げ磨きしてあげると良いでしょう。最近はフッ素入りの歯磨き粉が主流となっており、虫歯予防にも効果的と言われています。きりの歯科クリニックでも「チェックアップ」など子供用フッ化物配合歯磨き粉をお勧めしております。 - Q8
仕上げみがきをうまくやるコツってあるの?
- A8
歯ブラシを持っていない反対側の人差し指を上手に使って磨きましょう。仕上げみがきの際に上の前歯近くにあるくちびるの裏についたヒモ(上唇小帯)やほっぺや歯ぐきなど歯以外に歯ブラシが当たると痛いので人差し指をそえて当たらないように保護してあげましょう。添えた指に沿って歯ブラシを細かく横ゆれに動かすとみがきやすいでしょう。
また乳歯の場合、それほど奥まで歯が生えていません。のどに近い箇所は歯ブラシが当たるとオエッと吐きそうになる(嘔吐反射)のであまり突っ込み過ぎないように気をつけましょう。 - Q9
仕上げみがきする力はどれくらい?
- A9
強すぎず、弱すぎず。歯ブラシを歯に当てて横に動かした時、「シャカ、シャカ」と小さく音が聞こえる程度力を入れても大丈夫です。毛先が大きく開くと強すぎです。